マンションを購入したときは、住宅ローンの返済のほか、建物や施設の維持・管理のための費用を毎月支払わなければなりません。
しかし、その詳しい目的をきちんと把握していらっしゃる方は少ないのではないでしょうか。
今回は、マンションの修繕積立金とはなにか、値上げの理由や適正値についても解説します。
マンションの修繕積立金とはなんのための費用なの?
マンションを購入すると、修繕積立金と管理費を毎月支払わなければなりません。
修繕積立金とは、建物の診断や一定期間ごとの大規模修繕工事のために積み立てておくお金で、資産価値を落とさないためにも必要な費用です。
長期間住んでいれば、外壁や屋根そしてエレベーターなどの老朽化による大規模修繕が必ず必要になり、そのための長期修繕計画をもとにして金額が決められます。
一方、管理費は、建物の資産価値を落とさないための費用であることは共通していますが、日常的な保守点検のために使われるという相違点があります。
この2つの費用は似ているようでその目的が異なっており、混同しないようにしましょう。
マンションの修繕積立金はどうして値上げされてしまうの?
マンションの修繕積立金は、販売時は低く設定されていても、その後は徐々に値上げされ、10年が過ぎたあたりから大幅に値上げされていくのが一般的です。
これは段階増額方式という徴収方法をとっているからであり、この方法は「必要な費用はそのときの所有者から徴収する」という考え方にもとづいています。
しかし、いざ大規模修繕というときになって積立金が足りず工事ができないという事例もあり、そういったときは一時金を徴収して不足分を補うのが一般的です。
ただし、一時金の徴収は住民の反発を呼ぶ可能性があり、これが綿密な長期修繕計画が必要である理由です。
マンションの修繕積立金の適正値はいくらぐらいなの?
令和3年9月に、国土交通省による「マンションの修繕積立金に関するガイドライン」の改定がおこなわれました。
今回の改定では、新築の分譲マンションだけでなく、既存の物件でも活用できるような見直しがなされています。
そしてこのガイドラインには、修繕積立金の平均額の目安が示されており、この値から適正値の算出が可能です。
たとえば、20階建未満で、延床総面積が5,000㎡未満の物件であれば、1か月あたりの金額は1㎡ごとに335円、5,000㎡以上10,000㎡未満であれば252円が平均値です。
また、20階以上の物件では、延床総面積にかかわらず338円となっています。
まとめ
マンションを購入すると、ローンの返済のほかにも、資産価値を保持するための管理費用を毎月支払う必要があります。
修繕積立金は、大規模な修繕のために積み立てておく費用であり、年月を経るごとに値上げされるのが一般的です。
なお、国土交通省によるガイドラインからその適正値を求められますので、気になる方は調べてみるとよいでしょう。
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